インドア女子おすすめの登山作品 vol.1

アシスタントディレクターの佐藤です。

気が付けば外出自粛生活も長々と続き、おウチで過ごすことが当たり前となりつつあります。

私は、もともと出不精なのでそんなに苦ではなく、悩むことといえば昼ごはんどうしよう、夜は何を食べようということばかりですが……。


さて今回からの記事は、インドア派代表の私が登山作品をおすすめするというシリーズを始めます。登山は学生時代に数えるほどしか経験していませんが、映画や小説、マンガなどジャンル問わず、登山作品が好きでよく鑑賞しているので、この機会に紹介していけたらと思った次第です。


残念ながらマニアではないので、メジャーなものばかりですが、全く登山作品に触れたことがない、気になっていたけどきっかけがなかったというような人に届けばいいなという気持ちです。



『山岳遭難の教訓』著:羽根田治

いきなり、小説でも映画でもなく、新書のご紹介です。

この本では雪崩、高体温疾患、爆弾低気圧、低体温症、道迷いなど様々な山岳遭難の事例が紹介されています。それぞれレポート形式にまとめられており、遭難するまでの過程が丁寧に描写されています。

そしてその対策や専門の医師、気象予報士などによる見解など、おそらく実際に山に登る人が知っておくべきであろう学びポイントも記されています。


wikipediaを読むのが好きな人はわかると思いますが、あんな感じです。

もっと情景描写が丁寧で山岳遭難の恐さがダイレクトに伝わってくるので、私は一気読みができません。途中で休憩を挟みたくなるくらい過酷な内容です。



そのなかでも特に興味深かったのが、数年前にSNSでも話題になったこのページ。

登山中の手記なのですが、黒い太字の部分はすべて幻覚。体力の低下によって正常な判断ができなくなり、見えてしまった嘘の景色。順々に文章を読んでいると支離滅裂ながら現実感があり、幻覚状態を疑似体験することができます。


精神的に焦りや限界を迎えた人間の脳はありもしない山小屋をみせたり、誰もいないのに人を現したり、実際に自分がそんな状況に遭遇したらと思うと恐いですが、どこか神秘的でもあります。



なぜ人は山に登るのだろうという問いがありますが、様々な登山作品を見ていると本当にその疑問を感じます。危険を冒して、そんなにへとへとになってまでなぜ……という。


きっと多くの人は運動だったり、山の景色を楽しんだり、やりがいがあるところに魅力を感じて山に登るのでしょう。写真や映像ではわからない、登った人にしか見えないものがそこにあるんだと思います。


でもまあ、インドア派の私は、山ってこわいな~と言いながら布団をかぶっているので十分です。




ヤマケイ新書 『山岳遭難の教訓 実例に学ぶ生還の条件』

羽根田治/山と渓谷社

https://www.yamakei.co.jp/products/2813510010.html




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