里山とは 日々 だった。

暮らして見えた里山という世界。


デザイナーのすうぇけです。

とある都市の里山。

デパートや住宅街からもそう遠くない、家が少ない田舎とも違う……

けれど目の前には田園やこんもりした山があるような、大変小さな里山です。

(里山というのは「集落、人里に隣接した結果、

人間の影響を受けた生態系が存在する山」のことだそう)

里山論とかは理解の及ばぬ人間ですが、

今4年ほど住んでいるこの場所で里山の保護活動をすこし手伝わせてもらっています。

そこで、里山に興味をお持ちの方に、

めちゃくちゃ簡単に里山で見ている風景や恩恵をお伝えしようと思います~!


1. すれ違えば挨拶するのが自然な世界

散策ルートになっているためか景色を楽しんで歩いている方もよくいるので、

登山ですれちがう時に挨拶する感じとちょっと似ています。


2. うねうね道をバスが通る

バスが揺れまくって楽しそうです!

3. 人々が里山の生態系の循環のために、たくさんの畑を耕している

人それぞれの畑が集まっている様子はとても素敵で、

まるで映画の一場面のように見えます。

畑の土は、みんなで落ち葉を集めてつくる腐葉土、生ゴミの堆肥、

牛糞(近くの酪農家さんより)、鶏糞(近くの鶏小屋より)、

おから(お豆腐やさんより)を使っています。もちろん農薬は使っていません。

山の中の腐葉土入れには、毎年たくさんのカブトムシの幼虫が眠っていて

落ち葉を食べて腐葉土にしてくれます。


4. 生ゴミは土へと帰ってゆく

畑共有のコンポストを使うだけでなく、自宅の自然豊かで広大な庭にぽいっと投げて

土に還す人もいらっしゃって生き様がかっこいい……!

 

5. 土地に根ざした専門家がいる

「植物のことなら●●さん」という長老のような方がいたり、

「僕は木の専門だから……」「あの人は蜂の研究をしている」など

いろんな自然の知識を持つ人々が助け合って里山を維持しています。


6. 伝統行事が楽しめる!

ひな祭りには、道ゆく人に見えるように外へ向けて

豪華ひな壇を飾ってくれるお家があったり、

4月には田んぼに巨大な鯉のぼりがあがったり、季節ごとの風景があります。


7. 散歩するだけでとにかくいろいろなものをくれる!

畑でとれすぎたからいらない?とか、これ採ってみない?とか、お花どうぞ、など……。

わたしの無知っぷりが新鮮なのか、

次の世代に知識を伝えてようとしてくれる姿勢がある方も多く、

その野菜がどう生えているか、どんな名前の花か、などをいろいろ話してくれます。

春は桜の枝、子どもの日には菖蒲の葉をくれたり、

お正月にはできたての玄米餅をくれたりもします。

8. 季節の美味しいものが楽しめる!

・竹林整備で採ったとれたての筍がお安く手に入る

・夏はブルーベリー祭り、シソでシソジュース

・柚子の収穫時には木の周囲がとてもいい匂い。収穫した柚子はジャムや冷凍に……。

・秋は栗拾い。利平栗という人気の品種はみんなのお目当てでもあります。

・熟しきった渋柿は信じられない甘さ。普通に採った渋柿は干し柿に……。

・近所の方が飼育している貴重な日本ミツバチのはちみつもお安く手に入る

・山には山菜や山椒の木、畑にはキウイもあります!

・みんなで原木椎茸を栽培しています


他にも、うちの里山地域には、炭焼き小屋、井戸、古墳、樹齢500年の木などもあります。


里山保護の仕事


ちなみに里山保護は本当にいろんな仕事があります。

機械や手で草を刈って、落ち葉を掃いて、落ちた枝を片付けて、

外来種を除去して、希少種保護をして、柵の整備をして、木の剪定をして。

放置するとツルで木が枯れたり竹が侵入してきてしまいますし、

かといって邪魔にみえる笹や落ち葉にも役割があったり、

鳥が住みやすいように薮をあえて刈り残したり、

毒を持つトリカブトも生態系のために残していたりと、知識も必要です。

そのへんはご年配のみなさんに教えてもらってやってますが、

予想以上の体力仕事で、若い力があるとほんとに助かるだろうなあと実感します。

(ちなみにうちの里山は200名の会員様が全国にいてこれまた重要な金銭面をサポートしてくださっているそう!)


里山にきて体験したことは、どれもすぐに結果が見えるようなものでもなく、

自分の想い通りにいくとも限らず、

とても大きな時間の流れの中に静かな日々の時間があって、

自然の力に委ねる部分も持ちながら日々を暮らすという昔からの景色も見えてきました。

もしどこかの里山へ行く機会や、住む機会があればぜひ時間の流れを楽しんでください~!

manimani Media

変わるデザイン。変わらないデザイン グラフィック/エディトリアル/企画・編集/Web/動画...各種メディアにトータルクリエイティブを展開するデザイン会社の日常。

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