デジタルネイティブ世代に感じた標準スペック

8bit世代の玄人と動画を作ろうとする苦労知らずの小3男子


プロデューサーの古津です。

就労形態がテレワークに移行して2度目の春がやってきました。

さすがに1年も経てば、当初は苦労していたこの形の就労にもすっかり慣れ、ゆとりさえ感じるようになってきました。(いいのか……?)


長い時間を共にする家族もテレワーク導入初期は「なぜいる!?」的に平日の昼間にスマホを片手にパソコンをイジる大黒柱の姿に違和感を覚えていたようですが、今や新たなライフスタイルをごく自然に受け入れてくれています。


ただ、職場と家庭の距離感が近くなれば大小様々な問題が顔を出します。

例えば……Webミーティング中に子供(小3男子)が乱入、全力のデザイン制作真っ最中に子供(小3男子)が乱入、溢れかえる印刷資料を絶賛デジタル化作業中に子供(小3男子)が乱入……etc.

と、まぁとにかく子供が乱入します。そりゃあ今までレアキャラだったはずのゲーム仲間兼大きいオトモダチ兼オヤジがいつもすぐそばにいるのだから、かつて小3男子だった経験がある身としてはテンションが爆上がるのも理解できます。

親父としてはとても嬉しいことですけどね。


とは言えこちとら全集中仕事中なわけで、外部とのやりとりも頻繁に行っているため繰り返される彼の乱入に毎度面白おかしく対処することは難儀です。


そこでお互いに傷付くことなく、彼のハイテンションを少しでも抑え、興味関心を引き、尚且つ集中して取り組める餌を与えてみることにしました。

それは「未知のテクノロジーとの遭遇体験&親父の仕事の一端を知れ!」というテーマのもと型落ちのPC&スマホを与え、それで動画制作を体験をさせること。


デジタルネイティブ世代の動画構成能力


餌として与えたデザインソフトはAi、Ps、Ae。近頃彼がハマって見漁っているようなオフザケ系Gif動画を制作してみることにしました。

こちらの試みは大いに成功し、小3男子はオヤジの仕事を邪魔することもほぼなくなりGif動画制作にすっかりハマり型落ちスマホを駆使して素材撮影に奔走。

AirDropでPCに飛ばしPsで自由に加工、Aiでレイヤー分けのパラパラ漫画の要領でストーリー構成、Aeに取り込んでタイムラインパネルをチクチク……

それを繰り返すこと2週間。完成したのがコレ。金づるの仲良しの叔母(僕の姉)へのバースデーメッセージGif動画です。



親バカバイアスが多分にかかっていることを自覚考慮しても、その出来栄えに「マジか……」と震えてしまいました。

なにが恐ろしいってこのGif動画は一通りのソフトの操作方法とどんなことが出来るのかを伝えたり、僕が過去に制作したデータをベースデータとして与えた程度で工程や構成には一切口を挟むことはせず都度質問に答える形で自由に作らせてみたGif動画だということです。


出来ちゃうんですよね……チャリンコとゲームが趣味の、ごく普通の小3でも……。


かつて(今もですが)動画を制作する際に仕上がりの画は見えているが、なかなかオチまでの効果的な導線構成が浮かばず、それこそソール・バスにまで遡りインプット作業を繰り返した僕にとってはなかなかショックな出来事でありました。


……でも仕方がないんですよ。世代が違うのだから。これはうちの愚息に限らず、Z世代の子たちは生まれた時からスマホやタブレットがあるデジタル環境で育ってきたわけで。この世代の頭に無意識にインプットされた動画の情報量は無理くり意識して勉強し、インプットを繰り返す僕のような8bit世代の情報量を軽く凌駕するのは当たり前の話なんですよね。それも極自然に。


そう彼らの記憶に明確に残っている訳ではないが、どこかで見た何かの動画に影響され、それが情報としてしっかりストックされていてアウトプットする時には極自然に「あの時見た、何か」のイメージを元に自分なりの構成を組む事が出来る。という。(……いいなぁ)


これがナチュラルに身についている所謂Z世代は、いつかオリジナルの作品を制作する際にも8bit世代よりもハードルが低く取り掛かれる事は明白ですね。

恐るべしZ世代……。頑張れ8bit世代……。


そんなZ世代男子の「PCの操作画面の移り変わりがカッコいい」との言葉から生まれた某ファッション系メディアのキャンペーン動画(コンセプトサンプル)がコチラ。



写真&制作:Zな小3男子 モデル:8bitオヤジ


8bit世代がう~んう~んと頭を悩ませても出てこなかったアイデアをサラッと出してきて、サクサク手慣れた様子でGif化してしまうあたりが、もうね、、、……。

……ジジイ、これからも頑張ります。


追記:弊社デザイナーiMに教えてもらったのですが、タブレット環境ではProcreateを使って同様のことがワンタッチで出来るようです。恐るべしデジタルの波!クリエイティヴの幅が日々広がり続けていますね



manimani Media

変わるデザイン。変わらないデザイン グラフィック/エディトリアル/企画・編集/Web/動画...各種メディアにトータルクリエイティブを展開するデザイン会社の日常。

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