日々忙しく動き続けるデザイン事務所の“年度・年末進行”とは
東京デザイン事務所 多事多端 中編 ヘビーの元は相関図!?
プロデューサーの古津です。
今回の記事はデザイン事務所・制作会社における年末年始&年度末の業務実態についての中編、「リフレッシュ!コタツのお供に相関図」です。
前回の記事でも触れましたが、弊社の事業の一翼を担うエディトリアルデザイン部門。そのメインクライアントであるKADOKAWAから出版されている業界NO1.テレビ誌『ザテレビジョン』。
弊社は1982年の創刊以来、40年近くに渡ってアートディレクションとデザイン全般を担当させていただいているばかりか有難いことにその名を冠した派生媒体5誌の制作も請負わせていただいております。(弊社の媚は完売しました)
What’s ドラマ相関図
時代の鏡であるテレビというメディアを扱う媒体ですので、各年代によって表紙を飾るスターの顔ぶれや、誌面構成、デザイン表現は変化していくもの。制作者は移り変わりの激しい流行り廃りに対するアンテナの感度を他媒体よりもより高く保つ必要があります。
ただ、その中で唯一変わらない(変えようがない?)コンテンツとして「ドラマ相関図」というものがあります。
こちらはテレビ誌の誌面を彩る様々な企画の中でも、最も密にテレビ局と編集部が連動して発信している企画と言えます。ご存知のように放送業界には四半期(1クール)ごとに改編期があり各局目玉となるテレビドラマを企画し、世に送り出します。
そのテレビドラマを視聴者がより楽しめる&興味・関心を引くための宣伝ツールが「ドラマ相関図」となります。
ひとえに相関図と言ってもネタによって内容の密度は様々。大河ドラマは驚愕の人数……
跨らない、交わらない、折り返しは2回まで
弊社ではザテレビジョン創刊号以来、星の数ほどのドラマ相関図を制作してきましたが、1つとして相関関係を示す線が他の相関関係を表す線を跨ったり、交わってしまっているものはありません。
それどころか「線の折り返しは必ず90度、回数は2度まで」と見易さを徹底追求しています。
これらのデザインルールを守りつつ、見た目に美しい、整理整頓された情報として相関図を成立させるためには、一定水準以上の“エディトリアル力”が備わっていたとしても相当な制作時間とストレスを有します。それを週刊誌の場合は2~3営業日で30本以上仕上げます。
この事からも弊社の能力の一端を垣間見ていただけるのではないでしょうか。
(なんつって。僕はというと…相関図…とても得意です へへんッ)
長年の相関図制作で培った技能をフル活用してこんな強敵に挑むことも。こちらは流石に相関関係の線は跨いでおります……だってこれは仕様がないじゃないか
耳から血が出る年末進行の実態
そんな弊社のエディトリアル力をいかんなく発揮して作られるザテレビジョンのドラマ相関図ですが、、前回の記事の衝撃エピソード「耳から血が出る年末進行」の時期にも制作されます……。
そう…デザイナーが死にかけている時期はテレビ局の改編期とガッツリと重なっているのです。当然ですがこの時期に刊行される「年末とくばん」「お正月特大号」などの出版物の企画の中には目玉コンテンツとしてドラマ相関図も含まれてくるのです。…ハハッ
毎年末・年始にコタツでポカポカと温められながらテレビ誌で特番のラインナップをチェックし、お笑い番組で癒され、特別ドラマの相関関係をチェックする。そんなストレスフリーな時間の陰には雑誌編集者のたゆまぬ努力とエディトリアルデザイナーの耳から血が出るほどの熱意がある事を誌面から少しでも感じ取っていただければ幸いです。
【次回 後編「そのご予算、ぜひ弊社で使い切れ!」へ続く】
【おまけ】相関図の可能性
相関図の基本である大中小のサイズ分け、相関関係の分かり易さも◎何よりとってもお洒落!
これはNetflix初のオリジナルドラマとして注目を集めた「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のキャラクター相関図。
そのままポスターに出来そうなくらいの恰好良さ!ダイアグラム的発想をもって取り組めば素敵なグラフィック表現へと昇華させることも可能かもしれませんね。
「ハウス・オブ・カード 野望の階段」
https://bd-dvd.sonypictures.jp/houseofcards/chart.php
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