エディトリアルデザインを効率化!iPadがサブディスプレイになるSidecarの使い方
編集長のSSUZUKIでございます。 iPadをMacのサブディスプレイとして使う機能“Sidecar(サイドカー)”をご存知でしょうか?この機能が登場してから大分経ちましたので知っている方も多いのでは? 今回はこのSidecar機能を使ったエディトリアルデザイン作業の効率化のお話しをしようと思います。
1.Sidecarで何ができるか?
2.Sidecarの接続方法
3.サブディスプレイによるエディトリアルデザイン作業の効率化 その1
4.サブディスプレイによるエディトリアルデザイン作業の効率化 その2
5.古いMac bookは要注意!?iPadのSidecarは対応機種を確認しよう
6.Sidecar のシステム条件
7.まとめ
Sidecarで何ができるか?
そもそもSidecarとはどんなシステムなのかというと、基本的には以下の2つのことができます。
①Macのサブディスプレイとして、画面を拡張する
②Macの画面をiPadにミラーリングして互いに同じ画面を共有する
Sidecarの接続方法
1.MacとiPadのOSを最新版までアップグレードする
2.iPadとMac同じApple IDでログインする
3.MacのAirPlayからiPadに接続する
MacとiPadが手元にあれば、接続はそんなに難しくありません。詳しい説明はAppleの公式ページを参照してください。
サブディスプレイによるエディトリアルデザイン作業の効率化 その1
ここからは本題のデザイン作業の効率化のお話です。僕は雑誌のデザインに関わる機会が多いのですが、
雑誌のデザインには、どのような要素を入れ、どう見せるかといった内容をまとめたデザインの設計図とも言われるデザインラフが、必ずと言っていいほど必要になります。大抵の場合、雑誌編集者からPDFで送られてくるのですが、サブディスプレイ化以前はわざわざ印刷してそれを見ながら作業というのが通常でした。
しかし、今時いちいちインクと紙を消費するのは、とても勿体無くしかもエコじゃあない。それならばと思い、MacのデスクトップにデザインラフPDFを開き、In Designなどのレイアウトソフトと交互にスイッチしてデザインラフを見ながら作業をしていました。ですがこの方法は印刷したデザインラフに比べ圧倒的に見辛く、作業効率が良くありませんでした。
そこで、この一長一短を解消するべくiPadの登場です。
iPadのSidecar機能があれば、Macのモニターで通常通りデザイン作業をしていてもサブディスプレイ化したiPadにデザインラフPDFを表示すれば、紙を消費せず作業効率を落とさず作業できるじゃないですか~!
なんだ、それならもう一台モニターを繋げてやってるのと一緒じゃんと思う方もいるかもしれませんが、在宅で仕事をすることが大半をしめてる今、オフィスに比べて狭いデスクの上には2台もモニターが置けないのです!iPadならば移動ラクラクで手元で見れるので、プリントアウトした感覚に似ていて僕個人としてとてもしっくりくるのです。
サブディスプレイによるエディトリアルデザイン作業の効率化 その2
雑誌のデザインの発注のスタイルとして文字や写真、イラストなどをデザイナーがレイアウトして、文字の内容は印刷会社やDTPオペレーターに打ち込んでもらう場合と文字までデザイナーが打ち込み雑誌の誌面として完成したものを納品する場合があります。後者は通称完パケと言われ、最初に雑誌編集者から送られるテキストを打ち込み、そのあと初校、再校と呼ばれるチェックがあり、レイアウトの修正、写真の差し替え等が発生します。さらに文字の修正が出た場合もデザイナーが対応します。
完パケのときも、デザインラフを見るときのようにレイアウトソフトと文字の修正原稿を行ったり来たりしていたのですが、これがまた凄く大変。(もっと効率の良いやり方があるのかもしれませんが僕はこのスタイルでやっていました。)そこでまたもやiPadの登場です!!デザインラフと同様にiPadに文字の修正原稿を表示すれば、最高!快適!めちゃくちゃ見やすい!!もちろんiPad側にカーソルを持っていって操作可能なのでテキスト原稿のコピペもできるため、作業時間をかなり短縮できています。
古いMac bookは要注意!?iPadのSidecarは対応機種を確認しよう
デスクトップに比べ、画面の小さなMacBookのサブディスプレイとして使用するのもとても便利だと思います。しかしここで注意点です!この写真でiPadと並べている僕のMac Book Pro、かなり昔のモデルなのでSidecarが使えません!! Appleさんも商売上手、Sidecarで便利に使いたいなら「新しいモデル買ってね」かのごとくの条件。僕がメインで使ってるMac miniは会社から支給された最新モデル、iPadは以前、第 4 世代のiPad miniを使用し条件に合わなかったため、最新のiPadに買いかえることに。まんまと乗せられました 笑!。
Sidecarのシステム条件
以下にシステム条件をまとめておきますので、この記事をみてSidecarを使おうと考えている方はチェックしてください。Sidecar を使うには、macOS Catalina を対応モデルの Mac に搭載し、iPadOS 13 を対応モデルの iPad に搭載する必要があります。
macOS Catalina に対応した Mac
●MacBook Pro (2016 年以降に発売されたモデル)
●MacBook (2016 年以降に発売されたモデル)
●MacBook Air (2018 年以降に発売されたモデル)
●iMac (2017 年以降に発売されたモデル、および iMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2015)
●iMac Pro
●Mac mini (2018 年以降に発売されたモデル)
●Mac Pro (2019 年に発売されたモデル) iPadOS 13 に対応した iPad
●iPad Pro (全モデル)
●iPad (第 6 世代) 以降
●iPad mini (第 5 世代)
●iPad Air (第 3 世代)
まとめ
Sidecarはとても便利な機能ですので、それぞれに合ったスタイルで使用するととても快適に作業が進むと思います。正直、接続が安定せずイラッとすることもありますが、そんなときはUSBで有線接続すれば安定して使用できます。(僕は差すのが面倒なので無線にしていますが……。)
今回はiPadのSidecar機能のうち、サブディスプレイとしての効率化のお話しをしました。ミラーリングでのデザイナーからみた便利機能や効率化もありますので、それについては、またの機会にお話しできればと思います。それではまた!
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